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これまで、当社が扱ってきた反社会的集団関係者、社内不祥事、取り込み詐欺など一般的危機管理に関わる案件は依然多発していますが、近年はこれらの問題に加え、各種の新しい“企業危機”が激増の一途を辿っています。この背景については危機管理専門家から次のような要因が指摘されています。
これら要因の中で最近、特に顕在化してきた事象として、反社会的集団による一般企業への投資工作等の活発化と企業のグローバル化に伴う合併、業務提携等の多発化が挙げられます。
このうち、反社会的集団の問題では、
平成4年3月の「暴力団対策法」施行時以降、各種反社会的集団は資金獲得のための活動形態や活動分野を急速に変化させており、最近では一般の経済活動、企業活動と深い関わりをもつようになっています。
具体的には、これまで「特殊な企業」であることがひと目で判別できた「フロント企業」や「企業舎弟」が表面的にはごく普通の企業活動をするようになり、傍目からは“その筋”の企業であることが識別しづらくなりつつあります。
また、反社会的集団の新たな資金活動の分野としては、これまでに貯えてきた資金を小規模証券会社、投資顧問会社、投資事業組合等を通じ、「第三者割当」などを利用して一般企業に投資し、その企業を支配下におき、株価の操作、その他の手段で利益を謀り、目的達成後は投資先を潰す、手放す、という事例が急増しています。
これらの問題については最近、一般紙、経済誌などでも度々報道され、また、金融庁からは第三者割当を規制する構想も新聞紙上に発表されています。
また、合併、業務提携、資金調達などの問題では、
大都市圏の企業の中で「経営状態はよくないが、相応の不動産をもつ会社」を対象として、大手外資系ファンドを資金バックとする関連企業が資本参加し、所有不動産の共有化、証券化を進めるというケースが多くなっています。
これらのケースでは、外資系ファンドの社名が前面にでることはなく、多くの場合、その傘下の企業再生支援会社、その他の日本企業が表面で動くという事例が多くみられます。
このため、資本参加を打診された企業側はそれら動きの実態や背景がつかめず、その対応に苦慮することになります。
このような資本参加の場合、その動きにより、対象企業の再生を達成したあとも従前の役員が会社に残るケースもありますが、一般的には投資終了後、それまでの全役員を退任させ、経営権が資本参加企業に移るという事例が多いようです。
反社会的集団、外資系企業、企業再生支援会社によるこのような動きや前述した取り込み詐欺、秘密情報の流出、社内の犯罪・不祥事など企業の危機管理に直結する案件は今後、益々増加することが予想されます。
近年、当社が受注した案件だけをみても、企業の危機管理に絡むものが大半を占めるようになっています。
企業の健全経営を維持するためには、まず、各種企業危機被害を未然に防ぐことが必要不可欠な要件と言っても過言ではありません。
このため、第三者割当等による資本金の調達、合併・業務提携などに際してはまず相手企業や仲介人の素姓、実態、背景などをよくつかんだ上で対応を決めることが極めて重要です。
また、取り込み詐欺、社内的な犯罪・不祥事や機密漏洩などについても、時宜を得た迅速な対応により、的確に状況を把握し、未然防止策を講じる必要があります。