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岩井三郎事務所は岩井三郎が明治28年、日本橋で創業した日本最古の内偵調査会社です。
岩井三郎は警視庁に長年勤務し、司法主任として日清戦争当時にはスパイを摘発するなど活躍していましたが、同庁を退職して私立探偵を開業、その後、大企業や商店などの信用を得て経営は順調に進展しました。
大正の初期、海軍省高官の汚職事件(シーメンス事件)が起こった際、岩井はこの調査を依頼され、事件にまつわるドイツ人の恐喝事件なども調べ上げ、その名は一躍世間に知れ渡りました。
また、この事件のほか、「花王歯磨密造事件」「古河炭鉱詐欺事件」「のちの満州馬賊・伊達順之助の殺人事件」等の大事件の調査も手掛け、その解決に寄与しています。
その頃、後年の探偵小説家「江戸川乱歩」が弟子入りし、しばらくの間働いていました。
終戦後は一時期、2代目岩井三郎が弁護士業と兼務して事務所長をつとめた後の昭和31年、慶応大学を出た3代目岩井三郎に継がれ、GHQ、米人弁護士、大手企業から多くの調査を引きうけ、多忙な業務を行っていました。

3代目岩井三郎は、警察予備隊創設後、GHQなどの要請で同隊の情報将校(教官)となり、調査学校、調査隊の発足にも尽力するなど、2年余の間、警察予備隊の勤務も経験しています。
このほか、3代目岩井三郎は母校・慶応大学のソフトテニス部名誉会長や慶応観世会会長もつとめ、さらに、長年鎌倉カントリーテニスクラブの会長として、現天皇陛下の皇太子時代、テニスや懇談のお相手などもしていました。